ブックタイトルステキ Vol.18
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ステキ Vol.18
友禅斎によって花開くて糊(糸目糊)を引くことで染料がるようになりました。ことです。金沢における友禅染、すしたが、藩政期に入ると無地染にさかのぼります。梅の樹皮や根をたのが宮崎友禅斎です。友禅斎はなわち加賀友禅の歴史は、室町時を含めて「加賀御国染」と総称され基礎をつくり上げました代の文献に出てくる「梅染」にまで染の材料に使った梅染は無地染で模様を施す技法が確立され、梅染傑出した画工・デザイナーで、京都外ににじみ出すのを防ぐ模様染の「友禅染」とは、絵柄の輪郭に沿っそこに斬新なデザイン性を加え武家好みの凛とした品格は、淡青単彩調で流麗な図案風文発展を遂げ、昭和三十年に友禅の様が多く、仕上げに金銀箔、金糸・じめ間国宝に認定された同じく友禅斎が始めた京友禅の後、加賀友禅は加賀百万石、数々の名工を輩出します。きむらうざん村雨山をくするふたつの友禅染ですが、加賀落ち着いた印象です。源流を同じ友禅は武家好みの凛とした品格をまとつややかな絹の上に、生きとし生っているといえます。5 iketusや刺繍などは基本的に施さず、まとで扇絵師として活躍しつに移り住んだ友禅斎は、加賀藩のせ、御国染の意匠の洗練や糸目糊のも携わっていました。京都から加賀改良に貢献し、今日の加賀友禅の御用紺屋棟取・太郎田屋に身を寄つ、染色に。そ女性を美しく彩る加賀友禅は、母から娘へ、そのまた次の世代未婚女性の第一礼装である「振袖」(左)や、フォーマルな場にふさわしい「訪問着」(右)など。きものは女性の人生を鮮やかに彩ります。な加飾を施します。これに対し加写実的な絵画風文様が特徴です。草・古代紫)など紅系統を生かした銀糸の刺繍、絞りなどきらびやか賀友禅は、加賀五彩(多彩調で、花鳥風月を題材とした藍・臙脂・黄土・の絵のように美しいこのきものは、けるものの色かたちを瑞々しく表らします。現した加賀友禅。心に晴れやかな誇りと高揚をもた袖を通すとさらに美しく、着る人の衣いこう桁に掛けて一幅右の写真は図案の上に白生地を当て、青花と呼ばれる露草の汁で下絵を描く工程です。その後模様に沿って糸目糊を置きます。仕上げの工程で、糸目糊を洗い流すと、友禅の特徴である白い糸のような輪郭線が表れて模様を浮き上がらせ、きものの美しさを一層引き立てます。この工程は「友禅流し」の名でも知られ、浅野川の清冽な流れに反物を広げて行われることもあります。身にうことの誇らしさ纏は人木纏武家文化の気風を受けて独自ののへと受け継がれていきます。箔加賀友禅独自の彩色表現として「虫喰い」があります。自然描写を重視する観点から「わくらば」(病葉)の美を映したもので、葉や花弁に点を打ち、三色ぼかしを配して意匠のアクセントともしています。模様部分を染める「彩色」は、最も高度な技術が必要とされる工程です。現代の加賀友禅作家は、加賀五彩を基調としながらも、時代の好みや作家自身の感性を反映させて全体の配色を決めています。例えば「加賀五彩」の一つである藍にも、豊富なバリエーションを使う作家もいます。(撮影:毎田染画工芸)