ブックタイトルステキ Vol.16
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ステキ Vol.16
華やかな美しさの加賀友禅の一つ身も加賀?は室町時代初期、加賀地方への仏教の布教とともに、主に仏前の打うちしき敷や僧侶の袈け裟さなど、装飾の技法として京都から伝えられた。やがて藩政時代に入り、藩主の陣じ んばおり羽織や装飾品などに施され、奥方たちの着物にも用いられるようになっていく。 文化学問を重んじ奨励した加賀藩の歴代藩主の手厚い保護により、「加賀の金箔」「加賀の友禅」と並ぶ「加賀の?」として、独自の発展を遂げたのである。加賀?の特色は金銀を始めとする多彩な色合いの色糸を用い、立体感を出すための「肉入れ?い」、ぼかし表現のための「刺し?い」、金糸を用いた「金駒?い」など多彩な表現技法にあり、その技術習得は一針一針刺して長い経験を積んで覚えていくしかない。近年では加賀?のドレスやストールをはじめ、バッグやインテリアなど、日常使いできるものも人気を集めている。手描きによる加賀友禅の一つ身も華やかな美しさです。「お宮参りの初着は何度も着ない」と思われがちですが、着物はちょっとした手直しをすることで七五三の晴れ着としても生まれ変わります。大切な赤ちゃんが袖を通す初着は、技を研鑽してきた職人が心から赤ちゃんの幸せを願って作られるもの。実家からどんな初着が贈られてくるか、楽しみです。お宮参りや初節句のときのお祝いの着物、加賀手毬(朱)と兜(黒)の蒔絵を施した小菓子器(能作) 友禅一つ身「兜に宝尽くし」/森田耕三ベビードレス、ボンネット、シューズ、いずれにも美しい加賀?が施されたベビードレスセット/加賀?よしが浦悦子工房加賀?ぬい金沢伝統工芸の技に行く夫の陣羽織の裏に「右に出るものなし」「左うちわ」に通じる縁起物の文字といわれる「左馬」の刺?を施し、武運を祈ったという言い伝えも残っているのだとか。9 s u t e k i