ブックタイトルステキ Vol.16

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概要

ステキ Vol.16

つなぐ物語嫁入り北陸新幹線や鼓門題材に漆で?新金沢八景?お出かけ着として、結婚式やパーティなど、さまざまな場所で活躍する加賀友禅。江戸時代、扇おうぎ絵え師しだった宮崎友禅斎によって、その染色技法が始められたことから「加賀友禅」が生まれた。加賀友禅の特徴は「五彩」と呼ばれる藍、加賀友禅金沢伝統工芸の技臙えんじ脂、黄土、草、古代紫を基調とした多彩調、自然風物を写し取った絵柄、落ち着きのある上品な色調にある。さらに木の葉の一部が枯れたり、紅葉したりしている様子を3色で表現する「三色ぼかし」や、葉っぱが虫に食われた状態を表した「虫食い」と称する技法も特徴的で、自然美を巧みに描き出す。生地に描いた下絵に彩色をする際に、異なる色が混ざり合うことを防ぐため、糊を置いて堤防を作る技法を「糸目糊」と呼ぶ。その後に続く「友禅流し」は金沢の冬の風物詩であり、染め上がった布から余分な糊や染料を流水で洗い落とす作業。この工程によって糊を洗い落とすと表れる白く細い「糸目」と呼ばれる線も大きな特徴で、加賀友禅の美しさを一層惹き立てる。加賀友禅の伝統はいまも受け継がれ、数多くの作家が精力的に創作活動に取り組む。さらに加賀友禅の技法を応用し、現在インテリアとしての商品開発が進められている。本来の結納の品がすべて揃った現物式の正式な結納一式(津田水引折型)加賀友禅本染中包み「おしどり」花嫁のれんをくぐって仏間へ一7 s u t e k i