ブックタイトルステキ Vol.16
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ステキ Vol.16
「飴寂釉椀形茶?」/泉 喜仙加賀藩政期より茶道文化が定着している金沢では茶室のある施設が多い※金沢市内では一般の方が利用できるお茶室が多くあり、金沢市公式ホームページ内「金沢市茶室総合案内」にて紹介しています。茶道具一式を借りることができる施設があるのも金沢ならでは。茶会のほか句会や歌会など幅広く利用できます。茶の湯釜「霰真形釜」/十四代宮崎寒雉(金沢・クラフト広坂)砂張鉦 銘「和鳴」/初代魚住為楽(金沢市立中村記念美術館蔵)待ちに待った同窓会当日。北陸新幹線が開業し、賑やかになった金沢駅で久しぶりの再会。お互いの近況を話しながら、茶室に向かった。非日常の空間に懐かしい顔が揃うと、時計の針が巻き戻されていくような、不思議な気持ちになった。「変わらないね」「私たちのこと? 金沢のこと?」「どっちもよ」釜のシューッという音を聞き、香を楽しみ、道具を眺め、触れて、お菓子とお茶を味わう。金沢の芳醇な文化を五感で感じながら、私たちはたわいもない会話を交わす時間の豊かさを噛みしめた。「朱金地 扇散し蒔絵平棗」/二代清瀬一光(能作)「大樋飴釉茶?」/十一代大樋長左衛門21 s u t e k i